仏事の豆知識

曹洞宗について

曹洞宗

宗旨

私たちの宗派の名称は曹洞宗(そうとうしゅう)と申します。
お釈迦様より歴代の祖師方よって相続されてきた「正伝の仏法」をよりどころとする宗派です。

それは坐禅の教えをよりどころにしており、坐禅を中心とした生活のすべてが御仏の行いであり、その生活の中の行い一つ一つを大切にすることであると示しておられます。 そして坐禅の精神による行住坐臥(ぎょうじゅうざが)の生活に安住し、お互いに安らかでおだやかな日々を送ることに人間として生まれてきたこの世に価値を見いだしていこうというのです。
(行住坐臥とは、「行」は歩くこと、「住」はとどまること、「坐」は坐ること、「臥」は眠ることで、生活のすべてを指します。)

教義

私たちは生まれながらにして仏様と同じ心、「仏心」を持っています。「仏心」には自分のいのちを大切にするだけでなく他の人々や物のいのちも大切にする、他人への思いやりが息づいています。
しかし、私たちはその尊さに気づかず我がまま勝手の生活をして苦しみや悩みのもとをつくってしまいがちです。 私たちはお釈迦様の教えを堅く信じ、その教えに導かれて毎日の生活の中の行い一つ一つを大切にすることを心がけたならば、身と心が調えられ私たちの中にある「仏の姿」が明らかとなります。日々の生活を意識して行じ、お互いに生きる喜びを見出していくことが、曹洞宗の目指す生き方といえましょう。

一仏両祖

曹洞宗には「一仏両祖(いちぶつりょうそ)」の定めがあります。

一仏とは、本尊釈迦牟尼仏であり、両祖とは、高祖承陽(こうそじょうよう)大師道元(だいしどうげん)禅師(ぜんじ)と、 太祖常(たいそじょう)済大師瑩山(さいだいしけいざん)禅師(ぜんじ)のお二方であります。 釈迦牟尼仏は普通お釈迦様と呼んでおり、仏教の開祖、世の中の光となってくだされた大恩教主であります。

そのお釈迦様から代々祖師方が受けつがれた「正伝の仏法」を800年ほど前、大本山永平寺の開祖道元禅師様がわが国にお広めになり、 四代目の大本山總持寺の開祖瑩山禅師様が盛んにいたされました。このお二方はわが曹洞宗にとっては父母にもあたる方で両祖大師と申し上げております。

ご本尊様

曹洞宗のご本尊様は“釈迦牟尼仏”お釈迦様であります。
お寺によっては、観音様・薬師様・地蔵様などをご本尊にお祀りしてありますが、 それはそのお寺の建立された由来や当時の土地の事情によって特別なものでありまして、曹洞宗のご本尊様というときはお釈迦様であります。お檀家のお仏壇のご本尊様もお釈迦様をお祀りすることになります。

拝むときは「南無釈迦牟(なむしゃかむ)尼仏(にぶつ)」とお唱えいたします。

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